民泊の競争が激化するなか、他物件とどう差別化を図るかは、多くのオーナー・運営者が頭を悩ましていると思います。

立地や内装のクオリティ、清潔感などはもちろん大切ですが、“ただ宿泊する場所”ではなく「旅行者のライフスタイルを豊かにする空間」を提供できれば、料金を少し高めに設定してもゲストが選んでくれる可能性が高まります。そのための一手段として、「美容器具や美容の消耗品を充実させる」ことがあげられます。

観光地巡りやビジネス出張で訪れるゲストの中には、普段の疲れを癒やすためにバスタイムやスキンケアなどを充実させたいと考えている方が多いです。特に女性ゲストや美容に関心のある男性ゲストにとって、アメニティや器具が充実していることは大きな魅力となりえます。こうした物件は、価格競争に巻き込まれにくい傾向にあります。

本記事では、民泊で利益を上げるうえで「なぜ美容器具・美容消耗品にこだわるべきか」「具体的にどのようなアイテムを揃えると効果的なのか」「注意すべき点は何か」というポイントをわかりやすく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

1. なぜ民泊に美容器具が効果的なのか

1-1．他の宿泊施設との差別化ができる

ホテルや旅館でも基本的なアメニティ（タオル、シャンプーなど）は用意されていますが、こだわった美容器具（ヘアアイロンやスチーマー、美顔器など）まで揃えている施設はそれほど多くありません。民泊ならホストが自由に設備やアイテムを用意できるため、美容に特化した空間を演出することで、ゲストに「ここに泊まりたい」と思わせる強い動機づけが可能です。

1-2．追加料金を設定しやすい

高級ヘアドライヤーや美顔ローラーなど、一定以上の価格帯の美容器具を導入する場合、使用オプションとして追加料金を徴収するモデルも考えられます。ゲストにとっては、一時的に試せる美容器具があるのは魅力的であり、それに対して少しの利用料を払うことに抵抗を感じません。オーナーにとっては、オプション収益を増やせるチャンスが生まれるわけです。

1-3．特定客層（女性・美容好きゲスト）のリピーター化

美容にこだわるゲスト、特に女性や美容系インフルエンサー—にとっては部屋の清潔感やアメニティの質は旅行での満足度に大きく影響します。美容器具やコスメ系消耗品が充実していれば、彼らは「またここに泊まりたい」と思ってくれるかもしれません。口コミやSNSでの拡散も期待でき、結果的に安定した稼働率と収益増を目指せるのです。

2. おすすめの美容器具一覧

民泊に導入する美容器具を選ぶ際は、「ゲストが使いこなせるか」「トラブルのリスクはないか」「コストやメンテナンスはどれくらいかかるか」などを総合的に検討しましょう。ここでは、比較的導入しやすく、かつ好評を得やすいアイテムをいくつか挙げてみます。

2-1．高性能ドライヤー（ヘアケア機能付き）

ただ乾かすだけでなく、マイナスイオンや遠赤外線効果など、髪を痛めにくい機能が搭載された高級ドライヤーは人気が高いです。海外からのゲストの中には長い髪を持つ方も多く、乾燥速度が早いドライヤーは喜ばれます。導入費用は多少高めになりますが、耐久性があり、ゲスト満足度も上げやすいため、コストパフォーマンスは決して悪くありません。

2-2．ヘアアイロン・カールアイロン

特に女性ゲストやおしゃれを楽しみたい方にとって、ヘアアイロンは旅先でも日常的に使うアイテムです。基本的にはストレートアイロンとカール用のコテなど、複数の種類を用意するとよいでしょう。使い方が分からない海外ゲスト向けに英語説明書を準備したり、温度や使用時間の上限をルールとして記載するなど安全面にも配慮が必要です。

2-3．フェイススチーマー

自宅でもエステ感覚を味わえるフェイススチーマーは、美容好きなゲストにとって魅力的なアイテムです。乾燥やむくみが気になる人にとって、蒸気で肌をケアできる機能があるだけで宿泊体験への評価が高まることが期待できます。ただし、水が適切に補充・排水されていないとカビや汚れの原因になるため、清掃スタッフとルーティンメンテナンスを決めておく必要があります。

2-4．美顔ローラー・EMS機器

小顔効果やリフトアップを目指す美顔ローラーや、筋肉に微弱電流を送るEMS機器も検討対象として面白いアイテムです。使用方法が簡単で、充電や消耗品が少ないアイテムなら、清掃時の管理も容易です。説明書を用意しておき、ゲストが誤った使い方をしないよう注意書きを明示することが重要です。

3. 美容の消耗品・アメニティにこだわる

美容器具だけでなく、消耗品（アメニティ）を充実させることも大切です。シャンプーやボディソープ、化粧水など、日常的に使うアイテムがワンランク上の品質だと、ゲストはそれだけで宿泊体験にポジティブな印象を抱きやすくなります。

3-1．高品質シャンプー・コンディショナー

ホテルレベルでよくあるのはボトル式の2-in-1シャンプーですが、民泊ならサロン仕様やオーガニックブランドのシャンプーを置いてみると差別化につながります。ノンシリコンや自然由来成分をアピールすれば、美容意識の高いゲストから好感度が得られるでしょう。

3-2．化粧水やクレンジング、フェイスマスク

短期滞在のゲストが化粧水やクレンジングをわざわざ持参しなくても済むように、質の良い製品を置くのは喜ばれます。特にフェイスマスクは、一泊でも手軽に使えて「旅先でのスキンケアを楽しめる」と評判を呼ぶアイテムの一つ。コストはかかりますが、オプション料金（1枚○○円）を設定するか、宿泊料金に上乗せする形で提供するなどの工夫が考えられます。

3-3．衛生面・アレルギー対策

美容製品は肌に直接触れるため、衛生面やアレルギーへの配慮が必要です。使い捨ての小分けパックを用意するか、複数ゲストが同じボトルを使う場合は清掃時にノズル部分の除菌を行うなど、徹底しておくと安全です。また、アレルギー成分の記載や、何らかのトラブルが起きた際の対応策も頭に入れておくと安心です。

4. 運営の注意点とトラブル対策

美容関連の設備や消耗品を充実させると、ゲスト満足度が高まる一方で、導入コストやメンテナンスの手間が増える可能性があります。適切な運営体制を整えておかないと、せっかくの設備が不具合を起こしたり、破損・紛失による費用増に悩まされたりするリスクがあります。

4-1．定期的な点検と掃除

美顔スチーマーやドライヤーなど、電化製品はホコリや水垢が溜まると性能が落ち、故障の原因にもなります。清掃スタッフに対して、**「美容器具の点検・清拭」**を定期的に行うルールを徹底し、問題があれば報告を受けてすぐに対処できるフローを作りましょう。

4-2．破損や紛失への対策

高価な美容器具は紛失・破損が起きると大きな損失となります。対策としては、物件ごとのアメニティリストを作り、清掃時に存在を確認する方法が一般的です。万が一なくなった場合にどう対応するのか、ゲストに請求できるのかなど事前に利用規約やハウスルールで明示しておきましょう。

4-3．説明書きと注意喚起

海外の方や美容器具に不慣れな方が誤った使い方をすると、機器の故障だけでなく感電ややけどなどの事故を招く恐れがあります。英語など多言語で簡易マニュアルを用意し、使用時の注意点や禁止行為をわかりやすく記載しておくとトラブルを回避しやすいです。特に温度の設定や使用時間の目安などは、目立つ場所に表示すると良いでしょう。

5. 導入・運用のコストとリターン

美容器具や消耗品を取り入れるにはもちろん費用がかかります。しかし、その費用対効果を考えると、競合との差別化やゲスト単価の上乗せ、レビュー評価アップといったメリットが期待できます。初期投資とランニングコストを把握したうえで、導入範囲を決めると良いでしょう。

• 初期費用: ドライヤー、スチーマー、アイロンなどの調達費用（数千〜数万円程度）
• ランニングコスト: 消耗品（フェイスマスク、化粧水など）、電気代、清掃・メンテナンス人件費
• 見込めるリターン: 価格設定の自由度向上（周辺相場より少し高めでも予約が入る）、ゲスト満足度アップによる高評価レビュー、リピーター獲得

オーナーが複数の物件を運営している場合でも、導入する物件をターゲット層に合わせて選別すると無駄がありません。例えばビジネス街近くの物件よりも、観光需要や女性客が多いエリアの物件に力を入れると効果が高い可能性があります。

6. まとめ: 美容の充実で付加価値を高めよう

民泊運営において、価格競争から抜け出し、安定した収益を確保するには「他にはない付加価値」の提供が欠かせません。美容器具や美容消耗品を充実させることは、その一つの有力なアプローチです。

• 差別化: 普通の民泊では用意されていない本格的な美容ツールで、ゲストの心をつかむ
• 収益向上: 価格を多少高めに設定しても納得感を得やすく、オプション料金も取りやすい
• ゲスト満足度: 快適に“キレイ”を保てる宿泊環境に、特に女性や美容にこだわる男性ゲストは高評価を与えやすい

ただし、高額な美容器具の取り扱いや維持コスト、衛生面での管理など注意点も多いため、導入前にしっかり計画を練ることが大切です。清掃スタッフや運営代行と連携し、定期的に点検・交換を行う仕組みを整えておけば、大きなトラブルを回避しつつ高い評価を積み重ねられるでしょう。

民泊のことならStay Buddy株式会社まで

美容器具や美容消耗品に力を入れた民泊運営を実現したいけれど、「具体的にどこから始めればいいのかわからない」「管理が大変そう」など、不安や疑問をお持ちの方は、ぜひStay Buddy株式会社にお問い合わせください。

多くの民泊物件を成功に導いてきた実績とノウハウを活かし、ターゲット設定やアイテム選定、ゲスト対応などをトータルにサポートいたします。競合との差別化を図りつつ、ゲスト満足度を高める施策を一緒に作り上げていきましょう。お問い合わせをお待ちしています。