民泊で利用できるOTAの手数料は？メリット・デメリットも合わせて詳しく解説

民泊ビジネスに欠かせないOTA（Online Travel Agency）民泊の予約経路として必須ですが、数多くOTAが存在する中でどれを選べばいいのか迷うオーナーも少なくありません。この記事では、民泊におすすめのOTAやその手数料、活用するメリット・デメリットについて詳しく解説します。それぞれの特徴を理解し、自分の運営スタイルに合ったOTAを選びましょう。

民泊運営に欠かせないOTAとは？

OTAとは、「Online Travel Agency」の略で、オンライン上で宿泊施設の予約を完結できる旅行代理店です。代表的な例として、Airbnb、じゃらんnet、エクスペディア、Booking.comなどがあります。従来の旅行会社が店舗を構えて営業しているのに対し、OTAは完全にオンラインで運営されている点が特徴です。

インターネットが普及する前は、旅行会社に直接訪問して予約を行うのが一般的でしたが、現在ではオンラインで宿泊先を選び予約するのが主流となっています。OTAを活用することで、民泊オーナーは効率よく物件を世界中のユーザーにアピールできるのです。

民泊で利用できるOTAの手数料と特徴

Airbnb

Airbnbは、民泊を代表するOTAの一つです。手数料体系は、ホストが15％を負担するモデルが一般的ですが、ゲストとホストで分担する選択肢も用意されています。Airbnbは、初心者からベテランのオーナーまで広く利用されており、手厚いサポート体制と使いやすいプラットフォームが魅力的。手数料が他のOTAに比べて高めではありますが、圧倒的な知名度と信頼感から、多くのゲストを引き寄せる力があります。

Booking.com

Booking.comも世界中で高い利用率を誇るOTAです。手数料は通常12％ですが、より多くのユーザーにリーチしたい場合は「プリファードクラブ」に参加することで15％に増加します。Booking.comの大きな強みはそのグローバルな集客力。欧米やアジア圏を含む幅広い地域からの予約を取り込むことができるため、特に海外ゲストをターゲットにしたいオーナーに最適です。

Agoda

シンガポールを拠点とするAgodaはアジア圏の集客に特化したOTAです。手数料は国外からの予約で12％、国内では9％と設定されており、登録する地域に応じた戦略が求められます。また、多言語対応が充実しているため、国際的なゲストの取り込みに適しています。特にアジアの旅行者にアプローチしたい場合には、Agodaの利用を検討する価値があります。

Vacation STAY

Vacation STAYは楽天が提供するOTAで、楽天トラベルやBooking.comにも物件が掲載される仕組みを持っています。ホストの手数料は3％、ゲスト側は12％の負担となるため、コストを抑えながら国内の利用者をターゲットにすることが可能。また楽天ポイントを利用できるため、日本人ゲストにとって大きな魅力となっています。ただし、日本語と英語以外の言語には対応していないため、海外のゲストをターゲットにする場合には別のOTAとの併用が推奨されます。

STAY JAPAN

STAY JAPANは、日本国内の民泊物件を専門としたOTAです。即時予約では手数料が無料である一方、リクエスト予約の場合は3％の手数料が発生します。この手数料の低さは、大きなコストメリットとなります。国内旅行者をメインターゲットとし、コストを抑えて運営したいオーナーには最適な選択肢です。

Vrbo

Vrboは、Airbnbに次いで国際的な認知度が高いOTAで、特にアメリカでの利用が盛んです。手数料はホストが5％、ゲストが11％を負担します。豪華なヴィラやコテージなど、ハイエンドな物件に適しており、こうした物件を運営しているオーナーにとっては収益を上げる効果的なプラットフォームです。

民泊運営でOTAを活用するメリットとデメリット

OTAを利用することで多くの人に物件を知ってもらうことができますが、手数料や運営の負担などのデメリットもあります。以下では、メリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

民泊運営におけるOTA活用のメリット

1. 民泊の認知が広がる

特に、国内外の大規模なOTAに登録することで、世界中の旅行者に民泊の認知を広げることができます。また、たとえ訪問者が予約しなかったとしても目に留まるため、次の旅行の候補として考えてもらえる可能性もあります。

2. 無料で掲載できる

ほとんどのOTAは初期費用がかからず、物件掲載は無料です。民泊の立ち上げには家具の準備やリフォームなどの費用がかかりますが、OTAに掲載するための費用は発生しません。予約が確定した時点で手数料が発生する仕組みのため、コストを抑えながら新たな顧客層にリーチすることができます。

3. 世界中のゲストをリーチできる

Booking.comやエクスペディアといった世界的なOTAに登録することで外国人旅行者にもアプローチ可能です。また外国語対応を整備することで、海外からの予約を増やすことも可能です。例えば、英語や中国語でのメッセージ対応をアピールすれば、訪日外国人にとって魅力的な選択肢となります。

4. 民泊のパフォーマンスを数字で分析できる

OTAの多くは、予約状況やユーザーの行動データを可視化できる機能を備えています。これにより、物件の稼働率、顧客属性、予約の傾向などをデータとして確認でき、今後の運営戦略を立てるための重要な材料を得られます。例えば、どの季節に予約が多いのか、特定の国からの需要が高いのかなどを把握することで、適切なプロモーションや価格設定が可能になります。

民泊運営におけるOTA活用のデメリット

OTAの利用には注意点やデメリットも存在します。ここからは、OTAを活用する際に考えられるポイントを解説します。

管理が煩雑になる

複数のOTAに物件を登録することで集客の幅を広げることができますが、登録数が増えるほど管理が煩雑になります。特に注意が必要なのがダブルブッキングのリスクです。複数のプラットフォームで同じ部屋が同時に予約されると、いずれかの予約をキャンセルせざるを得なくなります。オーナー側からの予約キャンセルは、ゲストからの信頼を損なうだけでなく、プラットフォーム上の評価にも悪影響を及ぼします。

このような事態を避けるためには、各OTAのカレンダーを連携させるか、予約管理システムを導入するのが有効です。一元管理システムを活用することで、予約状況をリアルタイムで把握し、管理の効率化を図ることが可能です。

手数料がそれなりにかかる

OTAは初期費用が不要で参入しやすい一方、予約が成立すると一定の手数料を支払う必要があります。手数料の割合はOTAによって異なりますが、一般的には8％〜15％程度に設定されています。予約数が増えるほど手数料も増加するため、売上の中から運営コストを差し引いた際の利益が思ったよりも少なくなることがあります。

民泊運営では、清掃費や光熱費、消耗品代などの固定費用に加え、委託業者への支払いも発生するため、収益の圧縮が避けられません。収益性を確保するためには、収入とコストのバランスをしっかりと計算し、手数料が利益に与える影響を見極めることが重要です。

価格競争に巻き込まれる

OTA上では、ゲストが複数の施設を簡単に比較できるため、価格競争が激化しがちです。多くの施設が競合よりも安い価格で宿泊プランを提供しようとするため、価格を下げざるを得ない状況に追い込まれることもあります。このような過度な価格競争は、オーナーにとって収益の圧縮を招くだけでなく、物件の質の低下にもつながる可能性があります。

また、安価な料金設定が評価を下げる要因になる場合もあります。価格が低いにもかかわらず期待以上のサービスが提供されなければ、ゲストは満足感を得られず、結果的に悪いレビューを残す可能性があります。このような事態を防ぐためには、価格だけでなく、物件の価値や提供するサービスの質を高め、競争力を維持する必要があります。

民泊におすすめなOTAの選び方

民泊運営で利用できるOTA（Online Travel Agency）は多岐にわたり、どれを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。そんな時は、「ターゲット」「手数料」「集客力」という3つの基準で比較することで、最適なOTAを選ぶことができます。それぞれのポイントを詳しく解説します。

ターゲット

民泊施設のターゲットを考えましょう。日本人を主なターゲットとするのか、訪日外国人を中心にアプローチするのかによって、選ぶべきプラットフォームは異なります。

例えば、Airbnbは国内外問わず知名度が高く、世界中のゲストにアプローチしたい場合に最適です。一方でVrboは海外では人気があるものの、日本国内での知名度は限定的。日本人旅行者をターゲットにする場合は、じゃらんや楽天トラベルのような国内市場で強みを持つOTAを検討すると良いでしょう。

ターゲットを明確にしないまま登録してしまうと、十分な集客効果を得られない可能性があります。まずは、施設の立地や特性に基づき、理想的なゲスト像を明確にすることが重要です。

手数料

次に注目すべきが手数料です。OTAを利用する際には予約ごとに一定の手数料を支払う必要があります。手数料の割合はプラットフォームによって異なるため、運営の収益性を考慮した選択が求められます。

例えば、STAY JAPANやVacation STAYは手数料が比較的低く、STAY JAPANでは即時予約システムを導入していれば手数料は発生しません。また、Vacation STAYの手数料はわずか3％と非常にリーズナブルです。

一方で、AirbnbやBooking.comの手数料は高めに設定されていますが、その分集客力が強力で、多くのゲストにリーチすることが可能です。手数料の安さだけに注目するのではなく、実際に得られる集客効果とのバランスを見極めることが大切です。

集客力

手数料以上に重要なのが集客力です。どれだけ手数料が安いOTAでも、集客力が弱ければ予約が思うように入らず、結果的に収益が伸び悩む可能性があります。

例えば、AirbnbやBooking.comは高い手数料がかかるものの、世界中に膨大なユーザーを抱えており、その集客力は非常に強力です。「民泊」と聞いてまずこれらのサイトを思い浮かべる人も多く、認知度の高さを活かして効率的にゲストを集めることができます。一方、手数料が低いプラットフォームは集客力に課題がある場合もあります。そのため、集客力の強いOTAと手数料の安いOTAを併用して、幅広い層にリーチする戦略を検討するのも効果的です。

民泊やOTAのご相談はStay Buddyまで！

OTAの選択は、集客力や収益性に直結する重要な要素です。しかし、数多くのOTAから最適なものを選ぶことは簡単ではありません。登録するプラットフォームの手数料や集客力、さらにはターゲット層を慎重に考慮することで、民泊運営の成功につなげていきましょう。

Stay Buddyでは、民泊運営に関するサポートを一貫して行っています。OTAの選定や登録手続きだけでなく、集客力を高めるための戦略や料金設定の最適化など、民泊ビジネスのあらゆるお悩み解決・サポートを行なっています。

「どのOTAを選べば良いか分からない」「登録後の運営が不安」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。