Airbnb、Booking.com、Expediaなど、知名度と集客力のあるプラットフォームを使えば、比較的短期間で予約を獲得しやすいのは確かです。しかしながら、OTA頼みだけの状況は、長期的に見るとリスクと限界が大きいという課題も抱えています。

たとえば、プラットフォームのアルゴリズム変更や低評価レビュー、あるいは何らかのポリシー違反で急に掲載停止になれば、予約が激減して収益がほぼゼロになる可能性もあります。また、OTA手数料がかさむことで、オーナーの取り分が少なくなる問題も挙げられます。

そこで本記事では、**「民泊でOTA頼みの状況を打破する4つの方法」**をテーマに、具体的な戦略や施策を解説していきます。

1. 全世界向けSNSで人気のインフルエンサーになる
2. 中華圏・アジア圏・ハラールなど特定分野に特化したインフルエンサーになる
3. 直接予約を受け付けられる外国語対応の自社サイトを充実させる
4. 高評価レビューをひたすら集める（インフルエンサーになると注目度が高くなるので特に注意）

これら4つの方法を実践することで、OTAだけに頼らない独自の集客チャネルを確立し、かつゲストの満足度とブランド力を高めることが可能です。最後には民泊運営をトータルにサポートする専門家への問い合わせ先も加筆していますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 全世界向けSNSで人気のインフルエンサーになる

1-1．なぜインフルエンサー戦略が有効なのか

海外を含む幅広い層にアプローチするには、SNSでの発信力が欠かせません。

OTAでの露出度アップも大切ですが、SNSでダイレクトにファンを獲得できれば、OTAのアルゴリズムに左右されることなく、直接予約を誘導する可能性が高まります。いわゆる“インフルエンサー”になっておけば、自分の発言や投稿が大きな拡散力を持ち、多くの人が「この民泊に泊まってみたい！」と思うような流れを作れるのです。

さらに、世界規模で注目を集めるインフルエンサーであれば、海外のゲストから直接問い合わせが来ることも珍しくありません。言語や文化の壁を超えて、多国籍な顧客層を呼び込める可能性が広がります。

1-2．どんな投稿や活動が必要か

まずは、民泊物件の魅力を際立たせるコンテンツを意識してSNS発信することが重要です。具体的には：

• プロが撮影したような美麗な写真や動画
• ゲスト目線の宿泊体験レポート
• 地元観光スポットや文化の紹介
• 自分自身（ホスト）のライフスタイルや日常風景
• リノベーションプロセスやDIYの様子をリアルタイムに公開

こうした投稿を通じて、フォロワーに「ここに行きたい」「このホストの世界観が面白い」と感じてもらえれば、予約につながるわけです。SNSでフォロワーを増やすには継続的な投稿やハッシュタグ活用、他インフルエンサーとのコラボなど、多面的な努力が必要となるでしょう。

1-3．SNSがもたらす予約誘導

フォロワーが増えれば、「次の旅行はこの民泊にしよう」というファンが増え、自社サイトや問い合わせフォームへ直接誘導できるようになります。さらに、フィードバックやコメントを活用して宿泊体験をアップデートすれば、満足度が高まり、結果としてSNSでさらに拡散される良循環を作れます。

一方、人気が出るほどネット上の評価が厳しくなり、批判や悪質レビューなどのリスクも上がるため、日頃からクオリティ管理とトラブル対応の練習が必要です。

2. 中華圏・アジア圏・ハラールなど特定分野に特化したインフルエンサーになる

2-1．特定市場の需要を掴むメリット

海外の民泊ゲストといえば、アジア圏や中華圏からの訪日旅行者が多いのは周知の事実です。特にコロナ後のインバウンド回復が急速に進むなか、中国人観光客や東南アジアのファミリー層など、増加傾向にある層に焦点を当てる戦略が効果的です。

さらに、ハラールやベジタリアン、コーシャなど宗教・食文化的に配慮が必要な層を対象にすることで、他の民泊と差別化できる可能性もあります。こうした細分化したターゲット層に向けてインフルエンサーとして活動すれば、競合が少ないブルーオーシャンを狙えるかもしれません。

2-2．どうインフルエンサーとして活動するか

ターゲット言語のSNSアカウントを開設し、現地語や英語で情報発信するのが基本です。中華圏ならWeiboやWeChat、台湾ならFacebookやInstagram、韓国ならNaverブログやKakaoなど、各地域で人気のプラットフォームを使うといいでしょう。

また、ハラールやベジタリアン対応の場合は、専用のコミュニティやムスリム旅行者向けのポータルサイトなどで情報を発信し、自分の民泊が「その層に配慮された施設」であることをアピールすれば、予約がOTA以外からも入るようになります。

2-3．外国語対応の整備

この戦略を取るなら、外国語での予約や問い合わせに対応できる体制を整える必要があります。自分で英語や中国語を話せるなら問題ありませんが、難しいなら翻訳ツールや多言語対応スタッフを確保しましょう。中途半端な言語サポートでは逆効果になる恐れがあるため、誠実かつ分かりやすい案内を意識すると良いです。

3. 直接予約を受け付けられる外国語対応の自社サイトを充実させる

3-1．OTAに依存しない予約経路の確保

OTA頼みの民泊経営から脱却するためには、自社サイトを持ち、直接予約を受け付ける仕組みを構築することが有効です。これにより、OTAに支払う手数料を節約できるだけでなく、自由な価格設定やプロモーションが行えます。ゲスト情報を直接獲得できるため、リピート施策も打ちやすくなるのが魅力です。

ただし、自社サイトだけを持っていても、閲覧数が少なければ予約につながりません。SNSやブログなどでの導線を張り、訪問者がそのまま予約に進めるようにデザインすることが重要となります。

3-2．多言語対応とオンライン決済機能

海外ゲストを取り込むには、多言語（英語、中国語、韓国語など）で部屋情報やアメニティ、周辺観光情報を載せると安心感が増します。予約フォームも同様に多言語対応し、オンライン決済がスムーズにできるシステムを整備するのが理想です。

また、安心感を与えるために口コミやゲストレビューを自社サイトでも掲載し、写真や動画で物件の雰囲気をしっかりアピールすると、OTAと同等かそれ以上の説得力を生み出せるでしょう。

3-3．SEOと広告活用

自社サイトを作っても、検索エンジンで上位に表示されなければ、誰も見つけてくれません。**SEO（検索エンジン最適化）**対策を意識し、ターゲットとなるキーワードでブログ記事やガイドページを作成して、トラフィックを呼び込む戦略が有効です。

また、Google広告やFacebook広告を使って特定地域や興味関心を持つユーザー層に向けて宣伝することで、より迅速に認知度を高め、直接予約を取りやすくなる可能性があります。

4. 高評価レビューをひたすら集める（インフルエンサーになると注目度が高くなるので特に注意）

4-1．レビューこそが予約の最大要因

OTA経由であれ、自社サイト経由であれ、レビュー評価はゲストが物件を選ぶ際の最も信頼度の高い指標です。インフルエンサーとして多くのフォロワーを集めると、その分厳しい目でチェックされる機会が増えるので、宿泊体験が期待以上でなければ逆効果にもなり得ます。

したがって、日常の運営で清潔感や設備の充実度、コミュニケーションの柔軟性などを徹底し、ゲストから「ここは間違いない」と言ってもらえるような地道な品質向上が欠かせません。

4-2．「星5レビュー」を得るための仕組み

レビューを増やすには、チェックアウト後にゲストへ「滞在は快適でしたか？ レビューをお願いできますか」と丁寧にフォローアップするのが効果的です。インフルエンサーとして活動しているならSNSやブログでも「宿泊体験レビューを待っています」と案内するなど、ゲストがレビューを書くハードルを下げましょう。

もちろん、悪質なゲストには気をつけなければなりませんが、基本的に満足度の高いサービスを提供していれば、多くの高評価を得られる可能性は高いです。星5が増えるほど検索上位に表示され、あるいは口コミで話題になるため、ますます予約が入りやすくなります。

4-3．クレーム対応と改善のサイクル

高い評価を維持するためには、時にクレームをチャンスとして活かすことが大切です。何か問題が起きた場合、迅速かつ誠実に対応し、その解決策を改善施策として取り入れれば、また評価が上がるきっかけにもなります。

インフルエンサーが注目を浴びれば浴びるほど、良い部分も悪い部分も拡散されやすいため、ネガティブな声に対しても丁寧に耳を傾け、運営方針を柔軟にアップデートしていくのが長期的成功の鍵となるでしょう.

5. まとめ：OTA頼みから卒業するための4つの具体策

OTA任せの民泊運営は手数料が高く、プラットフォームの変動に左右されるリスクが大きいという弱点があります。そこで、今回紹介した4つの方法を組み合わせて実践すれば、予約の多様な経路を作り出し、OTAに全幅の依存をしなくて済む体制を築ける可能性が高まるでしょう。

1. 全世界向けSNSで人気のインフルエンサーになる
   • ゲストをダイレクトに呼び込む発信力を確保し、OTA手数料に縛られない仕組みを作る
2. 中華圏・アジア圏・ハラールなど特定分野に特化したインフルエンサーになる
   • 市場のニッチや特殊ニーズにフォーカスして独自のファン層を獲得
3. 直接予約を受け付けられる外国語対応の自社サイトを充実させる
   • OTAを介さずに売上を立てられるチャネルを構築し、価格コントロールやリピーター管理を強化
4. 高評価レビューをひたすら集める（インフルエンサーになると注目度が高くなるので特に注意）
   • 結局ゲストが最も重視するのはレビュー評価。高評価が集まればOTAに頼らずとも認知が広がる

それぞれの施策に取り組むにはコストや手間がかかるかもしれませんが、長期的に見れば予約の安定と自由な価格設定、そしてゲストとの直接的な信頼関係を得ることが可能になるはずです。OTAだけに翻弄されず、自らの発信力やブランド力を高めて、民泊運営をさらに飛躍させてみてはいかがでしょうか。

脱・OTAのご相談はStay Buddy株式会社までお問い合わせください

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