2025.06.5

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【詳細版】民泊の成功率を高める収支シミュレーションのつくりかた

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民泊運営ではしっかりとした収支シミュレーションを作り込み、どの程度の収益が期待できるのか、投資回収がどれくらいの期間で可能なのかを理解しておけば、リスクをコントロールしながら軌道に乗せやすくなります。今回は、物件取得金額5,000万円・運営開始までの立ち上げ費用1,000万円・月間売上100万円・同利益60万円・5年運営・出口は物件×民泊事業売却という条件で、シミュレーションの考え方を詳しく解説していきます。

単に数字を羅列するだけではなく、諸経費や変動要素をできるだけ細かく盛り込み、「実際にどこまで見積もっておくべきか」という視点を提供するのが本記事の目的です。これから初めて民泊に挑戦する方や、すでに物件を持っていて収支計画を作り直したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. なぜ収支シミュレーションが重要なのか

1-1.感覚的な計算ではリスクが高すぎる

民泊はホテルなどと違い、個人が物件を活用して運営しやすいビジネスモデルですが、その反面、予想外の支出や空室リスクに対処するための事前計画が甘いと、すぐに赤字に転落する可能性があります。家賃やローン返済、清掃費、光熱費、消耗品補充など運営コストは多岐にわたるため、漠然と「売上100万円があるから大丈夫」と思っているだけでは実態を把握できません。

収支シミュレーションをしっかり作ることで、どの程度の稼働率で黒字を維持でき、どんなリスクシナリオでキャッシュがショートしそうかを具体的に把握できます。投資家や金融機関からの理解を得るうえでも、きちんとした数字を示すのは不可欠です。

1-2.投資判断と出口戦略にも影響

特に、物件を自ら取得して民泊運営を行うケースでは、多額の初期投資が必要です。今回の事例でも5,000万円を物件取得に投下し、さらにリフォームや家具家電、諸費用1,000万円を加える合計6,000万円という大きな金額を投資する計画になっています。これを5年運営して最終的には売却(物件+民泊事業)しようと考えるなら、シミュレーションで「5年後のバリュー」を予測し、本当にプラスになるかを判断する必要があるのです。

2. 事例設定:5,000万円の物件、立ち上げ費用1,000万円

2-1.基本条件

ここで示すのは、以下の条件を持つケースです:

  • 物件取得金額: 5,000万円
  • 運営開始までの立ち上げ費用: 1,000万円(リフォーム、家具家電、申請諸費用など)
  • 月間売上: 100万円(稼働率や宿泊単価を総合して試算)
  • 月間利益: 60万円(上記売上から運営コストを差し引いた金額)
  • 運営期間: 5年間
  • 出口: 5年後に物件×民泊事業を売却

これらの数字はあくまでモデルケースですが、収支シミュレーションの考え方を学ぶには十分な指標となります。実際の運営では、物件のエリアや規模、競合状況、季節変動などで数字が異なってくるでしょう。

2-2.投資総額と想定キャッシュフロー

初期投資額としては、物件取得5,000万円+立ち上げ費用1,000万円=6,000万円が必要となります。これをローンや自己資金で賄うかにより、毎月の返済額や利息負担が変わります。ここではざっくり、返済額を後述する運営コストに含める形で扱うことにします。

3. シミュレーション作成のステップ

3-1.売上計画

最初に、月間売上を100万円と設定しましたが、これをもう少し細かい内訳で考えてみます。仮に1泊の宿泊単価を2万円(1室あたり)とし、稼働率を**約50%**とすると、

  • 1日あたりの客室売上: 2万円×0.5(稼働率)=1万円
  • 1か月(30日)で: 1万円×30=30万円

これでは全然足りない…という例もあります。実際には1物件で複数部屋運営したり、広い物件で高単価を狙うなどで1日あたりの売上を3万円〜4万円に引き上げる戦略を立てる場合が多いです。大人数向け物件なら1日5万円、週末は8万円など、季節・曜日別に変動させるダイナミックプライシングも行われます。

ここでは、ざっくり「月平均して100万円の売上」があると見積もることでシミュレーションを進めます。

3-2.コスト要素の洗い出し

民泊運営コストは大きく分けて固定費変動費に分けられます。

  • 固定費: ローン返済、物件維持費(税金、保険)、インターネット料金、光熱費基本料など
  • 変動費: 清掃費、消耗品費(アメニティ、トイレットペーパーなど)、水道光熱費の使用量分、リネン洗濯費など

さらに、OTAへの掲載手数料(AirbnbやBooking.comの手数料)が**売上に対して◯%**という形で発生しますので、変動費に近い扱いです。

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4. 月間利益60万円の内訳イメージ

4-1.売上100万円からの差し引き

ここでは月間売上が100万円、最終的な利益が60万円という前提としています。この差額40万円が毎月の運営コストということになりますが、具体的な例を挙げると以下のようなイメージです(あくまで仮の数値):

  1. 清掃費: 15万円
  2. リネン・アメニティ費用: 5万円
  3. 水道光熱費: 8万円
  4. 通信費(Wi-Fiなど): 1万円
  5. OTA手数料: 10万円(売上の10%として計算)
  6. 雑費・修繕積立: 1万円

合計して約40万円になるケースです。 もちろん、実際には物件規模や立地、宿泊日数などで大きく変わりますが、月60万円の純利益を出すためにはこれくらいのバランスを想定する形が考えやすいでしょう。

4-2.ローン返済と税金を含めた実質手残り

もし物件取得の5,000万円をローンで賄っているなら、月々の返済額がここに追加されます。例えば金利1.5%程度で35年ローンを組むと、毎月の返済は15万円〜20万円前後になるかもしれません。その場合、手残りは40万円〜45万円となる計算です。

また、民泊収入には所得税や住民税がかかり、事業形態によっては法人税や消費税の負担も生じます。実質的な手残りを正確に把握するためには税理士など専門家と相談しながら計画を詰めていくのがベターです。

5. 5年運営後の出口戦略:物件×民泊事業売却

5-1.5年運営した場合のキャッシュフロー

ざっと月の利益60万円×12か月=年720万円の黒字とすると、5年間で720万円×5=3,600万円の合計利益が見込めることになります(税金など簡便的に考えず)。一方、初期投資は6,000万円(物件5,000万円+改装など1,000万円)なので、5年で回収しきるにはやや厳しい印象かもしれません。

ただし、ここで大きな役割を果たすのが**出口(物件および事業売却)**です。5年後に物件自体を売却すると同時に、運営実績やブランドを買ってもらう形で民泊事業をセット販売すれば、投資回収が加速する可能性があります。

5-2.物件+事業売却でいくらになるのか

売却価格は物件の市場価値に加えて、民泊運営の実績(予約率、レビュー評価、年間売上など)を評価してもらう形で決まることが多いです。たとえば物件の残債が4,000万円ほど残っていても、安定して年間数百万円の利益が出ているなら、「その事業が欲しい」と思う投資家や運営会社が現れるかもしれません。

仮に物件自体の評価が下落して4,500万円になったとしても、年間720万円の売上を上げている民泊物件として売却できる場合、追加で500〜1,000万円程度のプレミアム(事業価値)を上乗せしてもらえるケースも考えられます。これにより、5年運営後に5,000万円前後で売却できるとすれば、初期投資6,000万円に対して、5年間の運営利益3,600万円+売却益が加味され、十分にプラスが残るかもしれません。

6. 細かい経費や変数までシミュレーションする方法

6-1.エクセル/スプレッドシートで項目別に管理

実際にシミュレーションを作るなら、エクセルやGoogleスプレッドシートを使い、年間プランをカレンダーごとに組むと良いです。例えば行に「月(1月〜12月)」を、列に「売上、稼働率、客単価、OTA手数料、清掃費、リネン費、光熱費、ローン返済、修繕費、利益」などの項目を並べます。

  • 売上欄: 1か月あたりの平均予約数×客単価
  • 変動費欄: OTA手数料率などの計算式を設定して自動算出
  • 固定費欄: 家賃やローン返済を記入
  • 最終利益欄: (売上)-(変動費)-(固定費)

こうした表を用いれば、稼働率が10%下がったとき客単価が1,000円上がった場合など、シナリオを変えながらすぐに結果を確認できるでしょう。

6-2.シーズナリティや競合の価格動向

民泊は繁忙期と閑散期の差が大きいことが多いため、平均値だけでなく、季節ごとの売上見込みをシミュレートするのが正確です。たとえば、夏休みや年末年始は客単価を高めに設定、閑散期は割引キャンペーンを考慮して少し稼働率を下げてみるなど、リアルな変動を織り込みます。

また、近隣の競合物件の料金や稼働率も参考にしながら、自分の差別化ポイントをどう生かすかを検討すると、より実態に近い試算が可能となるでしょう。

7. まとめ:細かな数字まで踏まえた収支シミュレーションで民泊成功率を高めよう

民泊は手軽に始められる印象がある一方、物件取得や改装費用に大きな投資が必要になり、予想外の支出や稼働率の変動で利益が変わりやすいビジネスでもあります。だからこそ、収支シミュレーションを細部まで作り込み、どのように利益を確保し、いつ投資を回収できるかを明確に見通す作業が欠かせません。

本記事で紹介したように、物件取得金額5,000万円+立ち上げ費用1,000万円=合計6,000万円の投資に対して、月売上100万円・同利益60万円を5年間続け、最後に物件×民泊事業を売却するシナリオは、あくまで一例です。この例を参考に、各自の物件やエリアの実態に合わせて細かい経費項目や変数をシート上に落とし込み、複数のシナリオを比較検討することで、リスクを最小限に抑えながら高い成功率を狙えます。

同時に、民泊運営では「どうゲストを呼ぶか」「リビュー評価をどう高めるか」というオペレーション面も非常に重要です。良い物件や設備を用意しても、価格設定やコミュニケーションを誤ると稼働率が伸び悩むケースもあります。数字と運営ノウハウを両輪で考え、シミュレーションした通りの利益を実現していくことが、成功する民泊オーナーへの道といえるでしょう。

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