Airbnbを運営していると「予約がなかなか入らない…」という悩みに直面することがあります。

立地や値段は他の物件と同じくらいなのに、思うように予約が伸びない、検索には出ているはずだけどクリックしてもらえない――そんなときは、まずリスティングの1枚目の画像に注目してみてください。

「1枚目の写真なんてどれも同じじゃないの？」と思うかもしれませんが、Airbnbの検索画面では数多くの物件がタイル状に並び、ゲストが最初に目を止めるのはまさに1枚目のサムネイルです。第一印象が魅力的でなければ、クリックされずにスルーされる可能性が高いですし、仮にリスティング自体が素晴らしくても見向きもされないという残念な結果になりかねません。

そんな状況を打破するためにおすすめなのが、1枚目の画像を“ABテスト”するという発想です。

違う写真を日替わりで設定してみて、閲覧数や予約率がどう変わるのかチェックすることで、自分のリスティングに最適な“顔”を見つけ出すのです。そこで今回は、なぜ1枚目が重要なのか、ABテストとは具体的にどうやるのか、そして成果を最大化するためのポイントまでを解説していきたいと思います。

1. 1枚目の画像がAirbnb検索で果たす役割

1-1．瞬間的な印象が予約率を左右

Airbnbや他の宿泊プラットフォームで物件を検索すると、サムネイル画像とタイトル、価格、評価が一度に表示されます。

ゲストはスクロールしながら「ここ良さそう」「ここは微妙かも」と数秒で判断していくため、視覚的インパクトが非常に大切です。タイトルや価格が同程度でも、1枚目の写真で「広々としたリビングが伝わる」「デザイン性が抜群」といった要素をうまくアピールできれば、クリック率が上がり、結果として予約率に繋がりやすくなります。

1-2．競合物件との差別化

都市部や観光地など、物件数が多いエリアでは競合との比較が激しいです。

どれほど素晴らしい施設や立地を持っていても、最初の1枚目が目を引かないと、ゲストは他の物件と比べてもらう段階にすら至りません。たとえば、同じような価格帯の部屋が20件並んでいるとしたら、ゲストが最初に注目するのは「写真から伝わる雰囲気」や「部屋の明るさ」、あるいは「特徴的なインテリア」などです。そこで違いを感じさせられるかどうかが、クリックされるかされないかを左右します。

2. ABテストって何？ 実際にどうやるのか

2-1．ABテストの基本概念

「ABテスト」とは、A案とB案の2パターンを用意し、どちらがより良い成果を得られるかを比較する手法を指します。

Webマーケティングの世界では、広告の文言やボタン色、ランディングページのデザインなどで頻繁に用いられており、最適化のための常套手段です。Airbnbの1枚目写真に当てはめるなら、A案は「広々リビングの写真」、B案は「外観の写真」などで設定し、どちらがより多くの閲覧・問い合わせ・予約を獲得できたかを計測することがABテストの狙いとなります。

2-2．実際の手順：日替わりで変更し、成果を見る

Airbnbの場合、一つのリスティングには1枚目の写真を簡単に切り替えることができます。以下のようなフローでテストが可能です：

1. A案となる写真を設定（例：リビングメインの写真）
2. 一定期間（1週間など）運用して閲覧数・予約数を観察
3. B案となる写真を設定（例：ベッドルームメインの写真）
4. 同じくらいの期間運用して比較

閲覧数や問い合わせ数、予約数がどちらの案で多かったかを比較し、成果の出た写真を「正解」と仮定します。

ただし、完全な統計的信頼度を得るには1週間だけでは不十分な場合もあるため、時期を変えて2回目・3回目のテストを行ってみるのも良いでしょう。ただし、季節や週末・平日の需要差によって数字がブレる可能性もあるため、まったく同じ条件で比較するのは難しいですが、ある程度のトレンドを掴むうえでは十分有効です。

3. どんな写真を試す？ おすすめのABテストパターン

3-1．リビング vs. ベッドルーム

リビングが広い物件なら、最初は開放感あるリビングの写真をA案として使うケースが多いです。一方で、B案として「ホテルのように整ったベッドルーム」を1枚目にするのも有力です。ゲストの視点では、寝る場所やベッドサイズは非常に重要な要素なので、ベッドを魅力的に見せる写真もまたクリック誘因になりやすいです。

3-2．夜景が映える外観 vs. 内装の派手な一角

景色や夜景が自慢の物件であれば、夜景やライトアップされた外観の写真をB案に設定し、どれだけ反応が変わるか試すのも面白いです。夜景写真はインパクトが強い反面、実際の住空間をイメージしにくいという欠点もあるため、A/Bの差がはっきり出るかもしれません。

3-3．設備アピール vs. 全体イメージ

もしキッチン設備や広々としたバスルームがウリなら、設備をアピールした写真を1枚目にするのも一案です。一方、部屋全体がわかる広角写真を1枚目にするパターンで比較すれば、どちらがゲストにとって魅力的に映るかを見極められます。

4. 成果が出ていない人の特徴

4-1．写真を常に同じにして放置

意外と多いのが、民泊リスティングを作成した当初の写真のまま何カ月も放置してしまうオーナーです。

予約が入っていて順調なら問題ありませんが、予約が伸び悩んでいるのなら、新しい写真や撮り直しを検討するのは自然な流れでしょう。ずっと同じ1枚目で、改善に向けたテストを行わないままだと、本当はもっと映える写真があるのに使っていないかもしれません。季節感や家具の配置が変わった場合も、古い写真では魅力を正しく伝えきれないですし、他の新しい物件に埋もれてしまうリスクがあります。

4-2．ABテストを1度だけやって満足

一度AとBを試してみて「Bの方が反応良かったから採用」として終わってしまう人もいます。

しかし、季節によってニーズが変わる（夏はバルコニーやリビングの涼しげな写真が人気、冬は暖かみある暖炉の写真が人気など）ため、定期的にテストを繰り返すのがベストです。同じ物件でも、撮影角度を少し変えたり、家具を新調したタイミングで再撮影したりするとまったく異なる印象を与えられます。運営開始から時間が経つほど、積極的にテストを続けることで常に最適な写真を維持する努力が必要です。

5. ABテストを成功させるためのポイント

5-1．期間と条件をなるべく一定にする

ABテストで信頼度を高めるには、A案とB案の運用期間を極力同じ曜日・日数で設定し、比較条件を合わせることが望ましいです。例えば、繁忙期と閑散期を比較しても当たり前に差が出るため、平日と週末を含めた1週間ずつの期間で実施するなどして、データを取るのがおすすめです。

5-2．数値の見方：PV、問い合わせ、予約率

Airbnb上でのPV（閲覧数）は最近表示されないこともありますが、問い合わせ数や実際の予約数はわかるはずです。

もし「1週間でA案時は3件予約があったがB案時は5件予約があった」という結果が出れば、単純にB案のほうが魅力的だったと判断できます。滞在日数や客層にバラつきがある場合は、直ちに最終結論としないほうがいいですが、傾向としては掴む価値があります。

6. まとめ：予約が入らないと感じたら1枚目を変えてABテストを何度も繰り返そう

Airbnbで予約を獲得する上で、1枚目の写真は最初の印象を決定付ける大きな要素です。予約が伸び悩むとき、「価格を下げる」「説明文を変える」といった方法も有効ですが、写真の最適化に挑戦するのは手軽で大きな効果が見込める施策と言えます。なぜなら、ゲストが検索結果からリスティングをクリックするまでの時間はほんの数秒であり、その数秒間で心を掴むのが写真の役目だからです。

もしリスティングを作成してからずっと同じ写真を使い続けているなら、すでに競合物件の波に埋もれている可能性があります。

「ここでしか味わえない雰囲気」を伝える写真や、ゲストが「この部屋いいな」と思うキラーカットをテストしてみるだけで、クリック率や問い合わせ件数に顕著な変化が出るかもしれません。肝心なのは、一度のABテストで終わるのではなく、季節や内装変化に合わせて定期的に写真を更新し、データから最適解を導く姿勢です。

地道な努力に思えますが、この積み重ねが検索順位や予約率に大きく寄与し、長期的な収益向上へとつながっていくのです。

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多くの民泊物件を成功へ導いたノウハウをもとに、写真撮影のアドバイスやABテストの実行方法、結果の分析からゲスト対応・価格設定に至るまで、トータルでサポートしております。1枚目の写真次第でAirbnbの予約率は大きく変わる可能性があり、これを活用するかどうかで同じ物件でも成績に大きな差が出ます。より高い検索順位と稼働率を目指したい方は、どうぞお気軽にご連絡ください。