ここ数年、インバウンド需要や国内旅行の多様化を背景に、民泊を利用するゲストは年々増加傾向にあります。ホテルとは異なる“暮らすように旅する”スタイルが受け入れられ、口コミサイトなどで高評価を得た物件はリピーターが絶えません。ところが同時に、民泊物件が乱立しているため競合も激しくなり、「どうしたら自分の物件を選んでもらえるか？」と悩むオーナーも増えています。

実際、宿泊施設の数が増えるほど、ゲストの目は厳しくなり、「快適に滞在できるかどうか」を見極める基準も細かくなっています。リネンの清潔さや立地の良さはもちろん、滞在中に使えるアイテムや設備こそが“最後の決め手”になり得るのです。なかでも今回取り上げたいのは、「使うだけで満足感がぐんと上がるアイテム」です。

この記事では、民泊の満足度を“爆上がり”させる3つのアイテムをご紹介します。どれもゲストにとって「それがあると嬉しい！」と思える要素であり、比較的導入しやすいものばかりです。とくに海外ゲストは日本滞在中の“ちょっとした贅沢”や“癒やし”を求めることが多く、こうしたアイテムはまさに“おもてなし”の真髄といえるでしょう。

ぜひ最後までお読みいただき、これからの民泊運営をさらに魅力的なものにするヒントを見つけてみてください。

1．コーヒーメーカー（コーヒーカプセル）

1-1．なぜコーヒーメーカーが重要なのか

旅行者の中には「目覚めの一杯が欠かせない」「ホテルでも朝食時に必ずコーヒーを飲む」という方が多くいます。

ホテルの客室に備え付けられていることも多い“コーヒーサービス”は、満足度を高める重要な要素のひとつです。民泊であれば、より自由な空間で“自分好みのコーヒーを楽しむ”ことができますが、そのためには手軽で美味しいコーヒーを簡単に淹れられる仕組みが求められます。そこで活躍するのがコーヒーカプセル式のコーヒーメーカーです。

1-2．カプセル式コーヒーメーカーのメリット

コーヒーカプセル式のマシン（たとえばネスプレッソやドルチェグストなどが代表的です）は、カプセルをセットしてボタンを押すだけで短時間に本格的な味わいを再現できるのが魅力です。ペーパーフィルターや豆の計量、粉の後片付けといった手間が不要で、抽出後はカプセルを捨てるだけという簡便さもゲストにとって大きなメリットになります。

特に以下の点でオーナー・ゲスト双方にメリットがあるといえます。

手軽さと清潔感

コーヒー豆をひくための器具やフィルターのゴミが出ないため、部屋を汚しにくく、清掃の手間が少なくなります。ゲストが誤って粉をこぼしてしまうリスクも軽減できます。

味の安定感

カプセル式なら誰が淹れてもほぼ同じクオリティのコーヒーを楽しめます。コーヒーの香りや味が均一に保たれることで「美味しかった」といったポジティブな感想を得やすいです。

選ぶ楽しさ

カプセルの種類を複数用意しておけば、エスプレッソやラテ、デカフェなど、多様な嗜好に応えられるのも魅力です。「好きなフレーバーを選べるのが嬉しい」というゲストの声は多く、口コミでの評価向上にもつながります。

1-3．導入時のポイント

コーヒーマシンを設置する際は、以下のような点にも気を配るとよりスムーズです。

周辺スペースの確保

キッチン台の一角や小さなテーブルなど、ゲストが操作しやすい場所を選びましょう。

カプセルの補充量

どれくらいの宿泊日数と人数を想定するかによって、必要なカプセル数は変わります。使い切りやすい量をセットしておき、追加の要望があれば有料・無料いずれかの形で対応するなど、ルールを決めておくと良いです。

使用方法の案内

初めてカプセル式コーヒーメーカーを使うゲストもいるため、操作手順を図解付きでわかりやすく案内しておくと親切です。コーヒーの香りに包まれた朝のひとときは、ゲストに「ここに泊まってよかった」と感じさせる重要な瞬間です。ひと手間かけることで、民泊全体の印象がワンランクアップする可能性が高まります。

2．上質なエアドライヤー

2-1．アメニティの領域を超えた存在感

ホテルや民泊などの宿泊施設では、基本的にドライヤーを備え付けているところが多いです。しかし多くの場合、安価なものや風量の弱い製品が使われがちで、特に長い髪の女性や髪をしっかりケアしたい男性にとっては不満が残ることもしばしばです。

ところが最近は、「サロン級の風量や仕上がりを体験できる」という高性能ドライヤーが家電量販店やオンラインショップで注目を集めています。実際にこうしたアイテムを導入している民泊物件のレビューには「ドライヤーが最高だった」「髪がパサつかず、気持ちよく乾かせた」という声が多く、意外なほど大きな満足度アップにつながっているのです。

2-2．エアドライヤー導入のメリット

高機能ドライヤーやエアドライヤーと呼ばれる製品は、一般的に風量の強さだけでなく、以下のような付加価値を備えている場合が多いです。

マイナスイオン機能

キューティクルを整え、髪の毛のうるおいを保つ効果が期待できるといわれています。旅先でもヘアケアを怠りたくない、というゲストには非常に魅力的です。

温度調整の自在性

強い熱風ではなく、髪や頭皮に優しい適温を保つ機能が搭載されていると、快適かつ時短で乾かせるメリットがあります。夏の暑い時期に冷風モードをメインで使えるものも人気です。

軽量・コンパクト設計

清掃や物品管理のうえでも、収納しやすい形状であると扱いやすいですし、ゲストが使いやすいだけでなくオーナーにとってもメリットがあります。

2-3．選び方と運用のコツ

エアドライヤーを選ぶ際には、以下のポイントを考慮するとよいでしょう。

ブランドや価格帯

パナソニックやダイソンなど、高級志向のドライヤーは一定の知名度と信頼があります。価格帯は1万円前後から3万円を超えるものまで幅広いですが、「ドライヤーにこだわるゲスト」はそれだけ高評価を付ける傾向があるため、投資対効果を考慮して決めるといいです。

風量と静音性

風量が強ければ早く乾くというメリットがありますが、その分うるさいと夜遅い時間の使用で近隣や他のゲストに迷惑がかかる可能性もあります。静音設計と風量のバランスをチェックすることが大切です。

置き場の工夫

洗面台のスペースに置けるならベストですが、狭い場合は壁掛け用の専用ラックやドライヤーホルダーを用意するとスッキリ保管できます。

意外なところでゲストの評価が上がるのがこの“髪を乾かす”という行為です。旅先だからこそ、いつも以上にストレスなく身だしなみを整えたい、というニーズは想像以上に大きく、アメニティ品質を左右する重要ポイントといえます。

3．広い浴槽と入浴剤

3-1．“日本らしい体験”を求めるゲストへのアピール

海外から来る旅行者の多くは、日本の“お風呂文化”に興味をもっています。

ホテルのシャワーブースだけでは物足りず、「ゆっくり湯舟につかりたい」というゲストも少なくありません。国内の旅行者にとっても「広めの浴槽で疲れをとる」ことは重要なリラクゼーションの時間です。特に観光やビジネスで歩き回ったあとの夜に、広いバスタブに浸かるのは癒やしとなります。

3-2．入浴剤の効果と魅力

広い浴槽を用意するだけでも十分魅力ですが、入浴剤を併せて用意することで“特別感”が生まれます。炭酸ガス入りの入浴剤やアロマ系のバスソルト、和風の温泉の香りを再現したものなど、バリエーションを増やせばゲストは「どれを使おうかな？」とワクワクしながら選べます。入浴剤を入れたお湯にゆったりと浸かると、以下のような効果が期待できるでしょう。

疲労回復

血行を促進して体を芯から温めるタイプの入浴剤は、観光や仕事で疲れた身体をリフレッシュさせるのにぴったりです。

リラックス効果

ラベンダーや柑橘系など、香りを楽しめるアロマタイプの入浴剤は精神的にも落ち着きをもたらし、睡眠の質向上につながる可能性があります。

エンターテインメント性

カラフルな色のバスボムや泡風呂を楽しむタイプの入浴剤は、写真映えを求めるゲストに好評です。SNSで拡散してもらえることも期待できるでしょう。

3-3．清掃体制と安全面

浴槽を広くするリフォームにはコストがかかる場合もありますが、築浅の物件やもともと大きめのバスタブを備えている物件であれば、特に手を加えずにアピールポイントになります。ただし、大きな浴槽を維持するには、清掃時にしっかりと汚れを落とし、カビやぬめりが出ないように注意が必要です。

入浴剤を複数用意する場合、ゲストがアレルギーを持っている可能性も考慮し、成分表の表記や注意書きを付けると親切です。安全面に配慮したうえで、ゲストに日本の“お風呂文化”を存分に楽しんでもらう工夫を凝らしましょう。

4．アイテム投資はレビュー向上とリピーター獲得への近道

民泊運営において、レビューサイトやSNSでの評価は収益を左右する大きな要素です。「清潔感」や「立地の良さ」はもちろん基本ですが、そこにプラスアルファとして「この民泊はここが素晴らしかった！」という具体的な要素があると、ゲストは高評価を付けたくなります。そして、その要素の代表例が、この記事で紹介した3つのアイテムです。

• コーヒーメーカー（コーヒーカプセル）: 朝の癒し、手軽に淹れられる本格コーヒーでゲストを笑顔に。
• 上質なエアドライヤー: 髪の毛の仕上がりに感動してもらい、ストレスなく過ごしてもらうための大きな武器。
• 広い浴槽と入浴剤: 日本独自の“湯舟文化”やリラックス効果を満喫してもらい、疲れを取る最高の体験を提供。

これらを導入するには多少の初期コストやメンテナンスが伴いますが、「レビュー評価の上昇」「リピーター率のアップ」「SNSでの拡散」といったメリットを考えれば、十分に投資する価値があるといえるでしょう。物件のオーナーや管理者は、ゲスト目線を常に念頭に置きながら「どんな体験をしてもらいたいか」を具体的にイメージし、設備を厳選していくことが大切です。

ただし、紹介したアイテムを導入して終わりではなく、清掃や管理、補充といった日々の運営も怠らず行うことで、ゲストに“常にベストな状態”を提供し続けることが肝要です。そうした地道な取り組みの積み重ねが、「この民泊はいつ泊まっても気持ちがいい」と思われるブランド力の確立につながります。

Stay Buddy株式会社へのお問い合わせ

もし「民泊の設備を充実させたいけれど、どこから手をつければいいの？」「コーヒーメーカーや浴槽の導入、清掃管理などに不安がある」という方は、ぜひStay Buddy株式会社へご相談ください。豊富な運営実績をもとに、物件の改修からアメニティの選定、ゲストコミュニケーション、さらには運営代行まで包括的にサポートいたします。ゲスト満足度を高めるための最適なプランをご提案し、オーナー様の“爆上がり”するレビュー獲得を全力でお手伝いいたしますので、お気軽にお問い合わせください。