大阪市生野区・鶴橋エリアは、戦後からの市場やコリアンタウンで知られ、観光客にも人気が高まっています。本記事では、不動産オーナー向けに鶴橋エリアの民泊需要に関するデータと分析、そして民泊で成功するための方法について書いていきたいと思います。

駅利用者数や商店街の現状、インバウンド動向、地域の宿泊施設数、万博など大型イベントによる需要予測、競合宿泊施設の稼働率・料金、地域のイベント、そして民泊運営の収益シミュレーションまで、詳細に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

鶴橋駅の利用者数と周辺商店街の現状

鶴橋駅の利用者数

鶴橋駅はJR大阪環状線、近鉄大阪線・奈良線、大阪メトロ千日前線が交わるターミナル駅で、一日あたりの乗降者数はJR線で約84,000人、近鉄線で約137,000人、大阪メトロで約26,000人にのぼります。大阪府内でもトップクラスの利用者数であり、奈良方面への玄関口としても多くの人々が行き交っています。

周辺商店街とコリアンタウン

駅周辺には戦後の闇市から発展した市場や商店街が広がり、焼肉店や韓国食材店、雑貨店など約800店もの店舗が集まる活気あふれるエリアです。生野区鶴橋には日本最大級のコリアンタウン（御幸森商店街）があり、年間約200万人もの来訪者が訪れるとされます。観光客は、異国情緒漂う街並みで食べ歩きやショッピングを楽しんでいます。例えば、鶴橋駅東側のアーケード街「鶴橋市場」では週末は歩くのも難しいほど人で溢れ、韓国料理やK-POPグッズを目当てにした国内外の観光客で賑わいます。

商店街の経済規模

正確な年間売上データは公表されていませんが、焼肉激戦区として知られるJR鶴橋駅周辺の焼肉店街やコリアンタウンの盛況ぶりから、相当な消費が地域にもたらされていると推測されます。朝日新聞の報道によれば、鶴橋駅周辺の韓国料理店や化粧品店が集積するコリアンタウンには年間200万人もの観光客が訪れ、戦後から続く市場のレトロな雰囲気も人気を支えていることから、飲食・物販を中心に地域経済への寄与が大きいことは明らかです。

【参照】
鶴橋駅｜日本最大級のコリアタウンがある街 | 大阪居抜き物件ニュース：居抜き飲食店の最新物件情報とトレンド
変わる「在日コリアンの街」大阪・生野　住民のルーツ多様化80カ国：朝日新聞

インバウンドの国籍比率とコロナ後の回復動向

訪日外国人の最新動向

コロナ禍を経て、日本へのインバウンド需要は急速に戻りつつあります。2023年の訪日外国人旅行者数は約2,507万人となり、コロナ前（2019年）の約79%まで回復しました（※中国を除けば102%とほぼ完全回復）。国籍・地域別では韓国が最も多く、次いで台湾、中国、香港、米国の順となっており、東アジア圏の戻りが顕著です。

アジア圏の回復状況

東アジアでは国別に濃淡があります。中国本土からの訪日客数は2023年前半まで渡航制限の影響で低調でしたが（2019年比2割以下の水準）、韓国や香港は既に2019年比で8割程度、台湾も7割程度まで回復しています。東南アジアからはむしろ好調で、シンガポールやベトナムなど2019年を上回る国も出ています。大阪に訪れるアジア圏観光客も、近隣の韓国・台湾を中心に急増しており、鶴橋のコリアンタウンにも韓国や台湾からの旅行者が多く見受けられます。

欧米豪からの動向

欧米やオーストラリアからの観光客も回復が進み、一部はコロナ前を超えました。特にアメリカからの訪日客は2023年には2019年同月比で120%以上となる月もあり、北米市場の戻りが非常に速いです。一方、欧州からは国によって差があるものの概ね80%以上の水準まで戻り、ドイツなど一部は既に2019年超えを達成しています。円安効果もあり、欧米豪からの旅行者は一人当たり消費額も高く)、大阪でも購買意欲旺盛な欧米豪客の姿が増えてきました。

大阪におけるインバウンド回復

大阪府全体でもインバウンドは戻ってきています。2023年6月時点で訪日客数はコロナ前の72%に達しましたが、中国からの訪日がなお4分の1以下（2019年比23.7%）に留まる中でこの水準です。つまり、中国以外の市場は既に2019年を上回る勢いといえます。実際、米国からの訪日は2019年同月比+29%と大幅増、フィリピンやメキシコなど東南アジア・中南米からも二桁増加が見られました。これにより、大阪市内の主要観光地は外国人観光客で再び賑わい、鶴橋エリアでも韓国以外に欧米圏の姿も見られるようになっています。

【参照】
〖国別グラフ推移〗 2023年5月の訪日外国人数、回復基調を維持 – 2019年超えの国も8ヶ国 – 訪日インバウンドナビ
順調に回復するインバウンド需要：2023年推計値は5.9兆円とコロナ前超え（6月訪日外国人数） | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

生野区における民泊届出状況と宿泊施設数

民泊届出件数（生野区）

生野区は大阪市24区の中でも住宅地が広がるエリアですが、民泊も一定数存在します。2019年8月末時点のデータでは、生野区で届出のあった住宅宿泊事業（いわゆる民泊新法による民泊）は33件、国家戦略特区民泊の認定居室数は333室にのぼりました。これは大阪市内では中程度の数ですが、同じ東部エリアの東成区と比べても遜色ない届出数です。コロナ前はインバウンド需要の高まりを背景に、生野区内でも多くのホストが民泊を開始していたことがうかがえます。

既存宿泊施設の数

生野区内の旅館業法に基づく宿泊施設もあります。簡易宿所（ゲストハウスやホステルに相当）の許可施設は29件、旅館・ホテルの類型は数件程度とみられます（大規模ホテルは区内には少ない）。生野区は繁華街のある中央区や浪速区とは異なり宿泊施設の集積地ではありませんが、JR環状線沿線という立地から、小規模なビジネスホテルやゲストハウス、一軒家を改装した民泊物件などが点在しています。例えば鶴橋駅周辺には外国人バックパッカー向けのゲストハウスや、1組限定で貸し切る簡易宿所型の宿などが営業しており、観光客の受け皿となっています。

民泊ホストの届け出状況

住宅宿泊事業（民泊新法）に基づく届出について、大阪市全体では2018年法施行以降に急増し、一時は市内合計で2,500件以上の届出がありました。しかし、その後の規制順守の強化やコロナ禍で一時的に休廃業する事業者も出たため、現在稼働中の件数は当時より減少している可能性があります。生野区でもコロナ禍前に届出された33件の民泊のうち、現在何割が営業再開しているかは不明ですが、インバウンド復調に伴い徐々にホストが戻りつつあると考えられます。自治体にも届け出がなされていない違法な民泊営業は近年減少傾向にあり、合法的な範囲で新規開業することが求められます。

2025年大阪・関西万博やIRに関連する宿泊需要予測

大阪・関西万博の来場者数予測

2025年に大阪市此花区夢洲で開催される「大阪・関西万博」は、大規模な集客が見込まれています。開催期間は2025年4月13日～10月13日の184日間で、想定来場者数は約2,820万人、そのうち海外からの来場者は約350万人（全体の12%）と公式に予測されています。この万博開催により、大阪市内および周辺地域では大幅な宿泊需要の増加が期待されています。万博協会や観光庁も、万博が観光業に与えるインパクトの大きさに注目しており、特にコロナ後のインバウンド拡大に万博が拍車をかけるとみています。

宿泊需要と懸念点

会期中は一日あたり数十万人規模の来場が想定され、ホテルや旅館だけでなく民泊にも予約が殺到すると予想されます。実際、旅行予約サイト「じゃらんnet」のデータでは、万博開催期間中（2025年4月～10月）の関西圏宿泊予約数が前年同期比で大幅増となっており、大阪府では前年比200%以上、周辺の兵庫・京都・奈良・和歌山でも1.2～1.7倍に伸長しています。

このように万博特需によって大阪市内の宿はほぼ満室となる日も多く、溢れた宿泊需要は近隣府県に波及する見通しです。その一方で、「宿泊施設の絶対数」「人手不足」という課題も指摘されています。報道によれば、万博開催時に宿泊需要は高まるものの、大阪市内のホテル業界は慢性的な人手不足に直面しているとされ、サービス提供体制の確保が懸念されています。この課題は民泊にも関係し、大量の清掃業務やゲスト対応を支える人材確保が重要になるでしょう。

IR（カジノを含む統合型リゾート）の影響

大阪府・市は夢洲に2029年頃を目途にIR（統合型リゾート）の開業も計画しています。IR整備計画によると、年間約2,000万人（国内約1,400万人、国外約600万人）の来訪者数を見込んでおり、経済波及効果は年間1兆円超とも試算されています。IRには大型ホテルやエンターテインメント施設が併設される計画ですが、それでも大阪への観光客全体が増えれば市内全域の宿泊需要が底上げされるでしょう。

万博が終了した後も、このIRや大阪誘致予定の国際会議、大型ライブイベント等が続くことで、インバウンド・国内客を問わず宿泊ニーズの高い状態が続くと予想されます。「万博限定のブーム」で終わらず、万博後も選ばれる都市として観光客を惹きつけることが大阪の目標であり、生野区・鶴橋エリアもその恩恵を受ける可能性があります。

【参照】
「万博が終わっても選ばれる地域に」日本の魅力を世界へ届ける、主催協会の取り組みとその狙いとは | 訪日ラボ
万博特需で大阪の宿泊予約200%増、周辺府県にも波及 | 観光産業 最新情報 トラベルビジョン
万博、ホテルは人手不足に直面 | ツーリズムメディアサービス

競合宿泊施設の稼働率・料金相場（鶴橋エリア）

ホテル・ゲストハウスの稼働率

大阪市内のホテル稼働率はコロナ後に回復傾向にあり、2023年後半にはコロナ前の水準に近づきました。2023年10月時点の客室稼働率は大阪府平均で約74.6%に達し、東京に次ぐ高さです。都市型のシティホテルやビジネスホテルでは週末や繁忙期に80～90%と高い稼働率を示しています。

一方で、小規模な簡易宿所（ゲストハウス等）の全国平均稼働率はまだ低く、2023年秋時点で25%程度というデータもあります。しかしこれは地方も含めた平均値であり、人気観光地では例外です。鶴橋エリアのように平日でも集客力のある観光スポットが近い地域では、ゲストハウスや民泊でも実質的な稼働率は5～6割以上を維持しているケースが多いでしょう。特に週末やイベント時には満室になる施設も珍しくなく、近隣の宿が足りずに困る観光客も出るほどです。

宿泊料金の相場

生野区・鶴橋周辺の宿泊料金は、大阪都心部よりやや割安な傾向にあります。ビジネスホテルの平均的な宿泊単価は大阪市内で一人あたり約7,400円ですが、鶴橋界隈の小型ホテルや民泊では1室あたりの料金設定が多く、1泊あたり4,000～8,000円/人前後が相場感です。大阪府の調査によると、特区民泊の1人当たり平均宿泊単価は約5,025円、新法民泊でも約4,809円となっており、より低価格で提供されていることが分かります。

例えば、家族やグループ向けの一軒家貸切民泊では「1泊1万円で4名まで利用可」のようなプランも多く、1人当たり2,500円～3,000円台というケースもあります。これらの料金は平日を基準としたものですが、週末や繁忙期には価格が20～50%程度上乗せされることもしばしばです。

特に万博期間中や周辺で大型イベント（コンサート、スポーツ大会等）がある際には、需要に応じて平時の2倍以上の料金が設定されることも予想されます。実際、2025年万博開催時の宿泊料金は既に高騰傾向にあり、大阪市内中心部だけでなく鶴橋エリアでも早期予約でないと高額なプランしか残っていない状況が出てきています。

競合状況

鶴橋エリアの競合宿泊施設としては、近隣の天王寺区（上本町・天王寺周辺）のホテル群や、生野区内の他エリア（桃谷駅周辺など）にあるゲストハウスも視野に入ります。天王寺駅周辺は大型ホテルも多く平均単価もやや高めですが、鶴橋から1駅という立地から宿泊客をシェアしています。また、コリアタウン目当ての旅行者にとっては鶴橋・桃谷界隈に泊まる利便性が高いため、このエリア内で完結する需要も十分あります。

価格帯では、ドミトリータイプのゲストハウスなら1泊2,000円台から、個室でも5,000円前後から見つかるため、コスパ重視の若者旅行者に人気です。一方で清潔さやプライバシーを求めるファミリー層には、一棟貸しの民泊や小規模ホテル（1室1万円前後）が選ばれています。総じて、鶴橋エリアの宿泊マーケットは「低～中価格帯」が中心であり、高級ホテルのような競合は皆無です。その分、リーズナブルな価格設定でも稼働率を高く維持する戦略が重要となるでしょう。

【参照】
ホテルの客室稼働率の目安は？計算方法や稼働率を上げる方法を紹介 – メトロエンジン　コラム

鶴橋・生野ならではの祭りやイベント

御幸森神社のだんじり祭り

生野区鶴橋エリアには、地域ならではの伝統行事も根付いており観光資源となっています。代表的なのが御幸森神社の夏祭り・秋祭りで催される「猪飼野（いかいの）だんじり」です。毎年夏と秋に、豪華なだんじり（山車）やお神輿が商店街の細い路地を練り歩き、夜には神社前の道路で迫力あるパレードが繰り広げられます。

狭いアーケード街すれすれに駆け抜けるだんじりは圧巻で、地域住民だけでなく観光客にも人気の光景です この祭りは「猪飼野」の名が示す通り、鶴橋界隈の在日コリアンコミュニティと日本の伝統祭礼文化が融合した特色あるイベントでもあります。近年では海外からこのだんじり祭りを見に来る旅行者もおり、地域の多文化性を感じられる貴重な体験となっています。

生野コリアタウン祭り

コリアタウンではグルメや音楽を楽しむイベントも盛んです。毎年秋（11月の第2日曜）には商店街主催の**「生野コリアタウン祭り」**が開催され、毎年約2万人規模の来場者で賑わう一大イベントに成長しています。韓国伝統舞踊やK-POPライブ、チマチョゴリ体験やキムチ早漬け大会など、多彩なプログラムで盛り上がり、商店街全体が祭りの熱気に包まれます。

2017年には延べ2万人を動員し大阪を代表する商店街イベントの一つとなったと報告されており、以降も韓流ブームの追い風もあって規模拡大を続けています。コリアタウン祭り当日は遠方からの日帰り客も多く、「できれば近くに泊まってもっと楽しみたい」と思う参加者も少なくありません。民泊ホストにとっては、このような地域イベント開催時に特需を取り込むチャンスと言えます。

多文化交流イベント

生野区は在日コリアンをはじめ多国籍な住民が多い街であることから、他にも多文化共生をテーマにしたイベントが開催されています。例えば**「いくの多文化クロッシングフェス」や、リノベーション施設「いくのパーク」で行われる「万国夜市（いくのバンコクナイトマーケット）」など、韓国以外の国の文化も紹介する催しが増えています。

2024年12月にはベトナムをフィーチャーした夜市イベントが予定されるなど、鶴橋・生野エリアはアジア各国の文化発信拠点にもなりつつあります。こうしたイベントは地元民だけでなく他地域からの集客も狙っており、結果的に宿泊需要の掘り起こしにもつながっています。年間を通じて鶴橋エリアでは何かしらのイベント・祭りが行われており、民泊に宿泊してゆっくり地域散策を楽しむ旅行スタイルにもマッチするでしょう。

【参照】
鶴橋駅｜日本最大級のコリアタウンがある街 | 大阪居抜き物件ニュース：居抜き飲食店の最新物件情報とトレンド
生野コリアタウンまつり2017」、10月29日（日）に開催決定！ – イベントお知らせ
【大阪市生野区】今回はベトナム編！2024年12月7日・8日に「いく …

民泊収益シミュレーション（生野区・鶴橋のマンション一室の場合）

最後に、鶴橋エリアで民泊を運営した場合の収益モデルを具体的な数字でシミュレーションしてみます。不動産オーナーにとっては、賃貸に出す場合との比較や投資回収の目安として収支のイメージを掴むことが重要です。

モデルケース設定

鶴橋駅徒歩圏内のマンション一室（定員4名）を民泊運用すると仮定します。近隣相場から1泊あたり料金を**¥10,000（4名まで定額）と設定し、平均稼働率を70%程度**と見込みます。この場合、1ヶ月（30日）で約21泊の予約が入り、月間売上は約¥210,000となります（＝¥10,000×21泊）。これは理論上の想定ですが、万博など繁忙期には稼働率100%・料金アップも期待できる一方、閑散期は50%前後に落ちることもあるため、年間平均で6～7割の稼働を目標値としています。

収入と費用の内訳

上記モデルで得られる月間売上¥21万に対し、経費を差し引いていきます。主な費用項目は以下のとおりです。

• 清掃費: チェックアウトごとに専門清掃を依頼すると仮定し、1回あたり¥5,000（清掃・リネン洗濯等込み）とします。21泊の利用がある場合、仮に7回のチェックアウト（平均3泊利用）が発生するとして清掃費総額は約¥35,000となります。
• 消耗品・水道光熱費: ゲスト用のアメニティ（シャンプー、歯ブラシ等）補充や光熱費の増加分です。1組あたり数百円程度ですが積み重なると月**¥5,000～¥10,000程度になるでしょう。ここでは¥7,000**を見込んでおきます。
• プラットフォーム手数料: Airbnb等に掲載する場合、ホストサービス料として予約金額の約3%が差し引かれます。（※ゲストからも別途手数料が徴収されています）。月売上¥21万に対して3%は約¥6,300です。仮に予約サイト運用をAirbnb一本で行う場合、この程度ですが、他サイトや決済手数料を含め概算**5%（約¥10,500）**を手数料として計上します。
• 管理委託料（該当する場合）: 自身で運営管理を行わず代行業者に委託する場合、収益の10～20%が管理費となることがあります。今回、自主管理と仮定すればこの費用はゼロですが、鍵受け渡しやゲスト対応を外注する場合は月¥20,000～¥40,000程度が別途かかる点に留意が必要です。

以上より、清掃¥35,000＋消耗品等¥7,000＋手数料¥10,500 ≒ ¥52,500が基本経費となります。月間売上¥210,000からこれら経費を引くと、概算の営業利益は約¥157,500となります。さらに物件そのものの固定費（ローン返済や機会損失家賃）があります。仮に当該物件の長期賃貸家賃相場が月¥80,000だとすると、それを上回る約¥157,000の収益が得られれば民泊運用の方が優位と言えるでしょう。

上記試算では、あくまで「マンションの一室」を仮定していますが、もっと広い一軒家や高級マンションではさらに多くの利益が見込めます。ご自身の物件ポテンシャルと、かかってきそうな経費をしっかりと計算し、民泊事業に挑戦すべきかどうか、冷静に見極めることが大切です。

長期運用の展望

万博開催で一時的に爆発的需要が発生した後も、大阪全体の観光成長が続けば、生野区の民泊にも安定したニーズが見込まれます。年間を通じてみれば、繁忙期の利益で閑散期をカバーしつつ、トータルで長期賃貸より高い利回りを実現することも可能でしょう。

鍵となるのはホストの運営力です。清掃品質を保ち高評価を得る、価格戦略を機動的に見直す、リピーターを獲得する、といった工夫で収益は大きく変わります。幸いAirbnbの収益予測ツールなども充実しており、出店前にエリアや物件タイプごとの想定収入を無料で試算できます。データに基づき現実的な収支計画を立てることで、民泊経営の成功率は高めていきましょう。

【参照】
民泊運営者必見！Airbnbの無料機能でリアルな収入予測を立てる｜Beds24 / サイトコントローラー & PMS & 予約エンジン

生野区鶴橋の民泊運営についてはStay Buddy株式会社にご相談ください！

大阪市生野区鶴橋エリアは、コリアンタウンの集客力と利便性に優れたエリアとして民泊運営にも注目のエリアです。鶴橋駅の膨大な人通り、年間200万人規模の観光客、急回復するインバウンド需要、そして万博をはじめとする大型イベント特需――これらが相まって今後数年の宿泊ニーズは非常に高い水準が期待できます。生野区の民泊届け出件数や宿泊単価データからも、適切に運営すれば十分な収益ポテンシャルが示唆されます。

もっとも、机上の計算だけでなく実際の運営では人手不足やレビュー管理など乗り越えるべき課題もあります。地域の祭りやイベントでリピーターを掴み、安全・快適な滞在を提供することで、物件の価値を最大化できるでしょう。不動産オーナーにとって、鶴橋での民泊運用は単なる短期収益手段に留まらず、「街の活気に寄与しながら資産価値を高める」魅力的な選択肢となり得ます。本記事のデータと分析が、その判断に役立つ一助となれば幸いです。

今回は、同エリアの一般論を書きましたが、民泊は物件のポテンシャルなどによって収益は大きく変わります。Stay Buddy株式会社では、物件ポテンシャルから逆算した企画設計に収支シミュレーション、申請業務や運営業務まで、一貫したサポートが可能です。もし、生野区鶴橋エリアで民泊を検討している方は、ぜひ気軽にご相談ください。